イタリア映画“Ieri, Oggi, Domani”は、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが出てくる、オムニバス・コメディ映画です。このブログも昨日(過去)のこと、今日(現在)のこと、明日(未来)のことを書いていきます。

2009年10月11日日曜日

恐怖ふたたび

3日前、朝いつものように目覚めると何かがおかしい。
右耳が詰まっているような感じで聞こえにくいのだ。
まるで気圧の違う高い所に上った感じだ。
まだ、頭が目覚めていないからそんな風に感じるのだろうかと
ぼーっとした頭で考える。
首を振ったり、唾を飲み込んだり、立ち上がって跳ねたりしてみるが
一向に直る様子がない。

こんなの簡単に直りそうなのに。。。
そう思った瞬間、10年前の記憶が蘇ってきた。
そうだ。前も同じことを思ったっけ。

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あれは約10年前のこと。
朝起きると今回と同じようなことが起きた。
おかしいなと思いつつ、会社に行った。
耳に膜が貼っているような感じで
低い音がその膜に響くのである。
普段は全く気にならないエアコンの音や
アイドリング中の車のエンジン音などの低音が
アンプが耳に入っているように増幅されて聞こえるのである。
耳に異変が起こって3日目に、会社のある人に耳のことをはなした。

「それはすぐに病院に行ったほうがいいよ。
 うちの家内も耳が急におかしくなったんだけど、
 病院に行かずに放っておいて耳が聞こえなくなったんだ。
 家内の場合は突発性難聴といって急に耳が聞こえなくなる病気だった。
 すぐに病院に行けば、治ったかもしれないのに。」

突発性難聴とは急に耳が聞こえなくなる怖い病気である。
これだけ医学が進歩しているにも拘わらず
未だにはっきりとした原因も治療法もわからないのである。

それを聞いてびびった私は翌日病院に行った。
真っ暗な部屋に入れられて聴力テストを行った。
ヘッドフォンから聞こえてくる音は
私の心臓の鼓動の音よりも小さく聞こえた。
今、心臓の音しか聞こえないけど
もしかすると、小さな音が鳴っているのかもしれない、
私には単に聞こえないだけなのかもしれない。
そう思うと怖くなった。
そして暗闇がその恐怖をさらに増大させた。

医者はメニエール病の症状の一種だが、
メニエールの症状がすべて出ているわけではないので
メニエール症候群です、と云った。
そして、500ml程の点滴を2つ受けた。
特に治療というものもないそうで、点滴の中身は
ビタミンなど耳に栄養を送るというものだった。
人よりも細い血管のため点滴液をすべて落とすのにかなり時間がかかった。
その時初めて知った。
血管を流れる点滴液による血管痛というものがあるということを。
点滴室で私の隣で私の倍ほどある大きな点滴バッグで点滴を受けている
おばあさんを見て、大変だなぁとおもったものである。

点滴後、耳が正常に戻っていることに気がついた。
医者の指示でそれから4日連続で点滴を受けた。
初日の点滴ですでに耳は元に戻っていたが念のためだった。

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今回はもしかすると突発性難聴かもしれない。
まず、会社に電話して会社を休むと云った。
そして、病院を検索した。
どうせ行くのなら良い病院に行きたい。
大きな病院のほうが機械設備が整っているにちがいないと思い、
マモグラフィーで年に1回云っている
総合病院に行こうかと思い、ウェブサイトをチェックするが
そこの耳鼻科は難聴に関しては、子供に特化しているとのことだった。
しょうがないので、もう一つの大きな病院のK大付属病院をチェックした。
念のため電話で当日行っても診察してくれるかを確かめた。

そして、K岡駅まで車で行き、駅の階段を駆け上った。
自分の耳の異常を確かめようと、駅の放送や電車の音に耳を傾けた。
その時、気がついた。
あれ?耳が聞こえる。普通に聞こえる。。。
いつの間にか耳は正常に戻っていた。
時計に目をやると9時半前で、
今から会社に行ったら10時には会社に着くだろう。
そう思い、会社に向かった。

突発性難聴かもしれないと思った時は、正直、かなり怖かった。
今回はしみじみ健康のありがたさを実感した。
そして、今、病を抱えている友人を想った。
皆さんも、耳に異常を感じたらすぐに病院に行ってください。
放っておけば直るだろうという判断は危険ですから。。。