イタリア映画“Ieri, Oggi, Domani”は、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが出てくる、オムニバス・コメディ映画です。このブログも昨日(過去)のこと、今日(現在)のこと、明日(未来)のことを書いていきます。

2010年3月22日月曜日

ゆでダコと104段の日々



「暑っ!!」

毎朝、友人のアパートから一歩出た瞬間、
思わずつぶやいてしまう一言だった。

そう、真夏のタイは思ったよりも手強かった。
朝から太陽はギラギラと照りつけ、気温は30度台後半、
そのうえ日本に負けず劣らず、湿度が高いときている。

肌が出ている部分には、もれなく日焼け止めを
塗りたくって出かけても、直に汗で流れ落ちてしまうようだった。
つばの広い帽子をかぶり、腕には日焼け防止のアームカバーをつけた。
サンダルをはくと足の甲が日焼けするとの理由で
ながいジーンズにスニーカーをはいた。

帽子を被ると頭が蒸されるように暑いが
顔の日焼けを考えると帽子を脱ぐわけにはいかない。
アームカバーだって、外したらきっと
腕が直射日光で痛いにちがいない。
そんな理由で、真夏のバンコクを『なるべく涼しく』というのとは正反対の、
ますます体感温度を上げるようなイデタチで闊歩する私であった。
タイの人々から、ちょっと変な眼で見られていたにちがいない。
でも、しょうがないのよ~。美白命だから!

友人のアパートから最寄りのスカイトレインの駅まで徒歩15分。
もうすでに、かなり汗をかいている。
スカイトレインは地下鉄と異なり、上空を通っているから
スカイトレインというのである。

そして、駅の階段を上る前に一瞬たじろぐ私。
私の目の前には、かなり長い階段。
数えてみると、駅の改札口まで60段、
そして、改札を入ってからホームまで44段。
毎日、観光にでかけるために、合計104段の階段を上る日々だった。
上りきった頃には、ますます暑く、
観光に出かける前に、もうすでに、ゆで蛸状態だった。