イタリア映画“Ieri, Oggi, Domani”は、ソフィア・ローレンとマルチェロ・マストロヤンニが出てくる、オムニバス・コメディ映画です。このブログも昨日(過去)のこと、今日(現在)のこと、明日(未来)のことを書いていきます。

2010年5月23日日曜日

心の働き


「ねえ、聞いて。」と、私。

「どうしたの?」と、G。

「さっき、髪の毛洗ってたら、右耳に水が入って出てこないの。」

「頭を振ってみたら?」

「もう、やった。いつもだったら、それで出てくるんだけど。。。」

そう言いながら、段々、気分が悪くなってきた。

「綿棒で水分を吸い取ってみたらどうだい?」

「やってみたけど無駄だった。もっと奥の方に入っているみたい。」

「ドライヤーで耳の中を乾かしてみたらどう?」

「そうだね、やってみる。」

そう言って、右耳にしばらく熱風を当ててみた。。。

「あっ、あつっ、熱~~!!」

火傷寸前でドライヤーをHotからCoolに切り替えた。

それでも、特に耳から水が出た様子はない。

「もう~、耳がやけどするかと思ったよ~。」

「5歳児に言うように『火傷に気をつけて』って言うべきだった?」

「ふんっ。」と、むくれる私。

しばらくすると、鼻水が出てきた。

あれっ?

もしかして、耳から入った水が鼻から出てきたのかも。

そういえば、なんか耳に違和感がなくなった気がする。

「ねえねえ、水、鼻から出てきたよ。」と、喜々として言った。

「それは、よかった。」

「うん。だって、鼻と耳はつながってるんでしょ。」

「そうだね。耳は耳管から鼻へとつながっているんだ。

 ちょっと待てよ。鼻から水がでてくるなんて不可能だよ。」

「え?どうして?」

「だって、間に鼓膜があるからさ。」

頭を振ってみると、耳の奥がちゃぷちゃぷ音がして、

確かに水はまだ耳の中にあるようだった。

「そういえば、やっぱり水は出てないみたい。。。」

急にまた先ほどの心配が戻ってきて、元気をなくす私だった。

「大丈夫。きっと寝ている間に水は出てしまうから。」

「ううう。」

「最悪でも、2~3日できっと出てるから、心配ないよ。」

「もう、寝るね。」

「右耳を下に向けて寝るんだよ。」

Gの言った通り、寝ている間に水は出たようだった。

それにしても、心の働きというものは不思議なものだ。

鼻から水が出ただなんて、どうして考えたのだろう。

些細な心配から自分を解放するために、

潜在意識が仕掛けたのかななんて思ったりして。。。